新型コロナウイルスの影響で人々の「食生活」も大きく変わった2020年。どんな料理が好まれ、どのように食スタイルが変化していったのか、今年を代表する食のトレンドを振り返ります。クックパッドのさまざまなサービス部門の担当者や、食に造詣の深い有識者の方たちのトレンド解説とともに、2020年に多くのご家庭で楽しまれた料理を発表します。
TRENDS 5つの食トレンド
- 01 料理
- 02 食材・生産
- 03 買い物
- 04 料理道具・うつわ
- 05 SNSの食トピック
おうち時間に家族で楽しめる
“エンタメ感”満載の料理が人気に!
おうち時間を楽しむため「料理がアクティビティ化」した
コロナによる外出自粛でおうち時間が増加。学校の休校や在宅勤務の影響もあり、家族の食事を毎回作らなければならない「料理の負担」が増した年でした。クックパッドでは、その負担をポジティブに解消してくれるメニューの検索頻度が高まりました。
クックパッド データマーケティング部・
宮澤かずみ
ステイホーム下で「お菓子作り」が大ブームに。一方で健康志向も高まった
外出自粛中にお菓子やパンを作る家庭が多く、製菓材料が品切れに。また、コロナ太りという言葉も生まれ、ヘルシー食のオートミールの検索頻度も急増しました。主食にもお菓子にも使える汎用性の高さが、人気を集めた要因になりました。
Webメディア『クックパッドニュース』編集部・
植木優帆
ホットプレートを使った料理など、簡単&エンタメ性があるものに注目が集まった
ホットプレートは外出自粛以降、クックパッドでも検索頻度が上がったキーワードのひとつ。家族で一緒に料理を作れる楽しさだけでなく、特別感がありながらも、調理や後片付けが簡単なことから高い支持を集めています。
クックパッド レシピ本出版グループ・
大村祐美子
消費者による生産者救済の動きも!
改めて感じる人とのつながり
飲食店休業や輸出減などで行き場を失った食材を
オンライン販売する動きが活発に
緊急事態宣言により、多くの飲食店が休業したことで、飲食店向けに卸していた生産者も大きな打撃を受けました。また、海外輸出も大幅に減少。さらには国内での食のイベントも中止になり、食材を求める消費者とのつながりの場もなくなりました。
その反面、さまざまな食品ECサービスで食材を販売する動きが活発化。
クックパッドのネットスーパ-『クックパッドマート』でも「オンラインマルシェ」の開催や、商品到着までの間にさまざまな体験が楽しめる「先払い型ライブコマース」を実施しました。
近年は商品の背景にある“ストーリー”に共感して購入する傾向が強くなっていることから、消費者が生産者の思いや生産現場を知る機会をオンラインで作ることで、生産者と消費者のより良い関係を構築できるきっかけになったと思います。
生鮮食品EC『クックパッドマート』生産者開拓担当・
花田寛明
ネットショップで買い物がスムーズに!
混雑回避以外のメリットも
食品通販やテイクアウトなど、密を避けた買い物手段の利用者が急増
買い物での密を避けるため、テイクアウトや宅配サービスを利用する人が増えました。自社のネットスーパー『クックパッドマート』でも、欲しい食材をアプリから注文し、駅やコンビニなど指定場所で受け取る仕組みにより利用者が拡大。
非接触のニーズに加え、家族の看病で外出できないケースなど、多様な買い物ニーズに対応できる新たな方法として確立しつつあります。
生鮮食品EC『クックパッドマート』事業責任者・
水上真介
仕事のオンオフを切り替える「一区切り消費」が成長
前年と比較し、春は食料品・消耗品の「まとめ買い」が加速。家庭内在庫の余剰化が目立ちましたが、夏以降は在宅勤務が新常態化する中で「一区切り消費」が盛り上がりを見せました。いわゆる嗜好品といわれるコーヒーや紅茶、チルド系のスイーツなどの購入が伸び、仕事のオンとオフを「食」でスイッチングする傾向がうかがえます。
食マーティング専門メディア『FoodClip』編集部・
渥美まいこ
食器を変えて気分一新!
テーブルウェアをネットでお取り寄せ
陶器市は開催中止も、オンラインでの取り組みが加速
全国の陶器市やマルシェが中止になり、オンライン販売が一気に加速しました。オンラインマルシェ『Komerco(コメルコ)』でも、「オンライン陶器市」を開催。春は外出自粛の影響で、家での食事が見直されていたため、例年以上に器や料理道具を新調する人が多かったようです。
秋のイベントは開催と自粛が混在。つくり手にとっては、オンラインとオフラインの取り組みをどう使い分けていくかが、今後の鍵になりそうです。
料理が楽しくなるオンラインマルシェ
『Komerco(コメルコ)』 事業責任者・
影山由美子
最新家電の力で「料理をもっと楽しむ」「家事の手間を削減」を両立
家庭での料理負担が増えたことで、調理の手間や時間を削減できる調理器具に注目が集まりました。中でもほったらかし調理ができる「電気圧力鍋」は、時短を叶えながらクオリティの高い料理が楽しめると話題になり、売り上げは前年比3倍に。
今後はAI技術をフル活用した調理家電が登場するなど、さらに手間を減らしつつ料理を豊かに楽しめる時代に突入するでしょう。
フードテックマーケター・
住朋享
コロナ禍の生活を支える
レシピ発信から
100年の歴史で初のWeb陶器市まで!
コロナ禍でさまざまなオンライン化が進んだ今年は、SNS上でも料理に関する新たなムーブメントが生まれました。
スープ作家として活躍中の有賀薫さんは、朝に短時間で仕込んで昼に食べられるスープ弁当など、テレワーク中に役立つレシピをSNSで配信し、大好評に。料理、食事、片付けの機能が備わった装置「ミングル(ミニキッチン)」による新しいライフスタイルの提案も話題になりました。
ミシュラン1つ星を獲得したフレンチ店『sio』のシェフ・鳥羽周作さんも、外出自粛中、プロのワザやお店のレシピをTwitterで公開した「#おうちでsio」などの枠にとらわれない活動で注目を集めています。
また、有田商工会議所が主催する『Web有田陶器市』は、毎春行われていた有田陶器市がコロナの影響で中止となり、100年を超える歴史の中で初のオンライン販売を実施。
家にいながら商品を購入できることで、これまで直接足を運べなかった人など、新たな購買層へ陶磁器の魅力を伝えるきっかけにもなりました。
AWARDS 2020年の受賞料理
食でおうち時間を楽しむ!
ランチ調理の負担を減らすアイデア続出
大賞ホットプレートごはん
自粛期間中はランチに頭を悩ませた人が多く、いかに負担を軽減しながら家族を満足させられるかが課題に。その問題を解決してくれたのが「ホットプレート」でした。子どもとホットプレートでビビンバやピザを作れば、調理自体がアクティビティとなるだけでなく、外出ができないストレスの発散にもなり、食卓のマンネリ解消にも一役買った形に。
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入賞ダルゴナコーヒー
韓国のアイドルがSNSで紹介するやいなや人気に火がつき、日本でも真似て作る人が続出しました。牛乳の上に泡立てたコーヒーを乗せるだけというシンプルさと、見た目のかわいさがヒットの要因。気軽にカフェ気分を楽しめることから、家で過ごす時間を豊かにするためのアイテムとしてブームになりました。
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入賞台湾カステラ
四角くて大きな形が特徴の台湾のスイーツ。日本のカステラとは見た目が異なり、インパクトも抜群です。薄力粉や卵、牛乳など使い慣れている製菓材料でできる手軽さと、シュワシュワプルプルの食感で人気急上昇!さらに春以降の外出自粛の影響で、お菓子やパン作りをする人が増えたことも人気を押し上げる要因に。
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入賞オートミール
ダイエットに役立つヘルシー食材がランクイン。例年、ダイエット食材はお正月やGW、お盆などの長期休暇後に検索頻度が伸びる傾向にありますが、今年は新型コロナの影響で5月以降も高いまま推移。ステイホームのストレスからくる「コロナ太り」を解消するために取り入れる人が増え、秋以降も検索頻度が伸び続けています。
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入賞おうちで楽しむ旬レシピ
今年は料理をアクティビティとして楽しむ人が増え、ふだんの食卓では作らない少し手の込んだ料理に挑戦する人が増えました。緊急事態宣言が発令された時期が春ということもあり、梅シロップや筍ごはんなど、時間や手間のかかる「旬料理」を積極的に楽しんでいたようです。
SUMMARY 2020年の食トレンドまとめ
新生活様式に合わせて
「食」との向き合い方が変化した1年
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生活史評論家阿古真理さん
あえて手間のかかる料理を楽しむ
今年は家で過ごす時間を充実させるため、あえて手間のかかるベイキング(お菓子・パン作り)や味噌などを作る人が増え、その広がりはレシピ界に新しい潮流をもたらしました。本の世界でも『カレンの台所』がヒットするなど、新しいスタイルの料理本が登場しています。
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料理研究家脇雅世さん
コロナ禍で変わった「料理」の伝え方
日々の献立に悩む人が増え、サイトやSNSなどでレシピを探す人が増加。私もSNSを使った料理リレーを始めたところ4,000人超の投稿をいただきました。また、今年始めたオンライン教室では世界中から参加者が集うなど、新たな発見も。来年、オンライン料理教室は劇的に増える予感がしています。
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予防医学研究者石川善樹さん
家での料理が人生の満足度を上げる
今年、30~50代の男女約2,000人に調査を行ったところ、料理をする・手料理を食べる頻度が増えるほど、人生の満足度が高くなることがわかりました。自宅にいながら気軽に行うことができる健康維持増進として、改めて料理のすばらしさが注目されるのではないでしょうか。
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料理系YouTuber1人前食堂
Maiさんヘルシーレシピ動画の伸び率アップ
以前から低糖質・高タンパクな食材は注目されていましたが、今まで以上にグルテンフリーや菜食料理に関心を示す人が増えてきています。特に腸活・美腸レシピの動画は視聴回数が伸びる傾向にありました。全粒粉パスタや玄米も主流化しているように思えます。
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クックパッド
コーポレート
ブランディング本部長小竹貴子世界中で「ベイキング」が大流行
日本以外でもベイキングが大流行し、イタリアのクックパッドではパンの検索数が6倍以上に、インドでは手作りケーキがブームになりました。日々の料理とは違う達成感、親子で作る楽しみ、そしてできたてのおいしさは格別。ベイキングで気づいた料理の楽しみが、来年も広がりを見せる予感がします。
今年は、緊急事態宣言に伴う在宅時間の増加などで、例年に比べて料理をする機会が増えた方も多かったのではないでしょうか?
「食トレンド大賞2020」発表を記念して、みなさんの2020年の料理の思い出や、よく作った料理についての投稿を募集し、
抽選で料理が楽しくなるアイテムをプレゼントする「#わたしの食トレンド2020 投稿キャンペーン」を開催しています。
下記応募方法をお読みいただき、ぜひご応募ください!
キャンペーン期間:12月3日(木)~12月10日(木)
PRESENTS
料理がたのしくなるアイテム
プレゼント by
ご応募いただいた方の中から抽選で10名様に、料理がたのしくなるオンラインマルシェ『Komerco(コメルコ)』で販売しているアイテムをプレゼント! 当選後に以下よりお好きなアイテムを選んでいただきます。
HOWTO 応募方法
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クックパッドニュース公式Twitterアカウント(@cookpad_news)をフォローする
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投稿キャンペーンの告知をしている対象ツイートに、2020年のあなたの料理の思い出コメントとハッシュタグ「#わたしの食トレンド2020」を付けて引用リツイート
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当選者の方にのみ12月中旬~12月下旬にクックパッドニュース公式Twitterアカウントからダイレクトメッセージをお送りします
#わたしの食トレンド2020
投稿キャンペーン概要
キャンペーン期間
2020年12月3日(木)10:00~2020年12月10日(木)23:59
応募条件
- キャンペーン期間中に対象ツイートの引用リツイート(ハッシュタグ「#わたしの料理の思い出2020」と料理の思い出に関するコメント付き)が完了していること
- 日本国内にお住まいの方
次に当該する場合、応募および賞品受取権利が無効となる場合があります。
- 応募したTwitterアカウントを非公開設定にしている
- キャンペーン期間中に応募したTwitterアカウントを削除、またはTwitterIDを変更している
- Twitterの利用規約に反する不正なアカウント(架空アカウント、他人のなりすましアカウント、同一人物による複数アカウントなど)を利用して応募した場合
商品内容
当選者は以下商品から、いずれかを選択できます。
結果発表
2020年12月中旬~12月下旬
- ※当選連絡は、当選された方にのみ、クックパッドニュース公式Twitterアカウントよりダイレクトメッセージにてご連絡いたします。落選された方へのご連絡はございませんのであらかじめご了承ください。
- ※当選連絡時期は前後する場合がございます。
- ※抽選結果、抽選方法に関するお問い合わせにつきましてはお答えいたしかねますので、何とぞご了承ください。
プレゼント発送日
2021年1月中旬頃
- ※発送時期は前後する場合がございます。