2025年は
これに注目!
トルティーヤ
次は中南米に注目
「メキシコめし」トルティーヤは
ちょっとしたパーティに、手軽な食事に、
マルチな大活躍で人気上昇!
注目のメキシコ飯「トルティーヤ」の検索頻度*は、2023年は105.9%増、今年は113.7%増とコロナ後2年連続で上昇しています。周辺キーワード「タコス」は昨対比114.0%、「ブリトー」145.8%、「ワカモレ」(アボカドソース)も118.0%、「サルサ」115.9%と、こちらも上昇中。
人気の理由は、巻く・挟む・包むが可能なアレンジ範囲の広さ。クックパッドには「タコス」「ブリトー」などの定番用途だけでなく、トマトソースやマヨネーズなどを塗り、好きな具材を載せてオーブンや魚焼きグリルで焼いたピザ用途や、生クリームやフルーツを巻いて楽しむクレープ用途などさまざまなレシピが投稿されています。
タコスパーティを手巻き寿司感覚で家族や友人と楽しむことも流行しており、市販の「トルティーヤ」は近年扱う店舗が増加しています。「トルティーヤ」そのものを手作りする人も増加中、「とうもろこし粉」の検索頻度も上がっています。米粉・全粒粉・おからパウダーなどを使ったトルティーヤレシピも増えています。
冷凍サバ
忙しい家庭のニーズを捉えた食材
「冷凍サバ」が魚食ブームを牽引
サバの不漁がニュースとなった2024年でしたが、「冷凍サバ」の検索頻度は昨対比256.9%と大幅に伸びました。スーパーの売り場が年々拡大している冷凍食品の中でもクックパッドは「冷凍魚」とくに「冷凍サバ」に注目しています。安価で供給が安定しており、長期保存が可能。解凍が早く、骨処理済みの商品もあり、忙しい家庭のニーズを捉えた食材として人気が出ています。下処理技術の向上で冷凍食材の風味がよくなったこともあり、スーパーの大パックの「冷凍サバフィレ」は冷凍庫の常備食材として、定番化しつつあるようです。
またサバ以外の魚介類の検索頻度も「まぐろ」昨対比121.6%、「あじ」110.1%、「しらす」120.8%、「ししゃも」110.6%、「ボイルホタテ」148.5%、「あさり」115.9%と上がっており、コロナ禍を経て、「作るならヘルシーでおいしい料理を」というユーザーニーズに合致した、魚食ブームの波がきているようです。
じぶんアイス
かわいい!ヘルシー!おいしい!
「じぶん好みの進化系手作りアイス」
クックパッドにはオリジナリティ溢れる手作りアイスクリームレシピが多数投稿されています。
2024年は酷暑の夏でした。クックパッドで手作りに挑戦した人も多く、キーワード「アイスクリーム」は昨対比134.8%で大幅に伸びました。
温暖化で夏がどんどん長くなっている昨今、たくさん食べたいから好きなようにアレンジしたい、そんなニーズから生まれた、じぶん好みの進化系手作りアイスクリームをクックパッドは「じぶんアイス」と命名しました。
豆腐や豆乳を使ってヘルシーに。グリークヨーグルトにフルーツやクッキーをトッピングしてカラフルに。砂糖や脂肪分を控えめにしてダイエット用に。かわいい見た目にこだわってSNSに。オリジナリティあふれる「じぶんアイス」はこの先もどんどん進化しそうです。
大阪ねぎ焼き
ピザ切り禁止!
万博開催地大阪発の庶民派グルメ
来年の春夏期間には食いだおれの街、大阪で万博が開催されます。多くの人が訪れることによって、大阪発の「食」に注目が集まりそうです。
なかでも近年、関東圏でメニューに加えるお好み焼き店が増えている「大阪ねぎ焼き」は大注目の料理。
お好み焼きより薄く、キャベツではなく、青ネギがたっぷり。醤油とレモンをかけて食べるのが一般的で、暑い夏のスタミナ補給にぴったり。具は牛すじとこんにゃくを煮込んだ「すじこん」が多いのも、関西ならでは。最近では首都圏のお好み焼き店でもメニューに載せるお店が増えてきました。
食べる時はヘラで「井」の字に切ります。ここで放射状に切ってしまうと、大阪では「ピザとちゃうで〜」と突っ込まれるそう。
クックパッドで「ねぎ焼き」と検索すると、長ネギをを焼いたものも一緒に出てきます。こちらを「ねぎ焼き」と呼ぶ地域もあるそうです。
[ おすすめレシピ ]
[ 解説記事 ]
ラム肉
おいしさ・ヘルシーさが人気の
「第4の肉」
2024年に北海道のジンギスカンの名店2店が東京に進出したことで話題となった「ラム肉」。ジンギスカンだけでなく、ラムのしゃぶしゃぶや串焼きなどの専門店も増えています。
おいしさだけでなく、栄養面でヘルシーな点でも人気を集めています。
ここ数年、首都圏のスーパーの牛・豚・鶏に次ぐ「第4の肉」ポジションで、精肉コーナーで見ることが多くなりました。すでに定番のラムチョップやブロック肉だけでなく、薄切りなどの肉のカットの種類も増えています。
クックパッドでの検索頻度は昨対比113.5%。国際化が進む昨今、取扱店が増え、さらに伸長しそうです。
ジャパニーズハーブ
日本古来の香草が
検索頻度アップ!
「セリ」の昨対比は106.5%、「大葉」124.7%、「ミツバ」107.4%、「みょうが」116.3%などの日本古来の香草が人気となっています。暑い夏、さほど火を通さずに食べられること、麺類などの薬味ニーズなど、人気の理由はいくつか考えられますが、香草の魅力はなんといっても、ちょっと切って加えるだけで色味が美しく料理が引き立つこと、香りが加わることで格段においしくなって料理が楽しくなることです。「おひたし」のほか、「サラダ」ニーズも高まっています。特に東北では香草が好まれており、「セリ」はここ10年で検索値が約1.9倍に。秋田や宮城で鍋に欠かせない食材です。「大葉」は味噌と合わせた郷土料理が宮城の名物です。愛知は「大葉」「ミツバ」の全国有数の産地。市場に出回っている「ミョウガ」の多くは高知産です。
栗しごと
梅しごとの次は
秋の楽しみ「栗しごと」
「栗」の検索頻度は昨対比105.2%。周辺キーワード「栗のむき方」492.7%、「栗のゆで方」219.1% も伸びています。自宅で過ごす時間が多くなったコロナ禍に、家庭で梅シロップや梅干しを作る「梅しごと」が流行、その後定番化しましたが、昨今秋には「栗しごと」を楽しむ方が増えているようです。手作りならではのおいしさや、作る体験が秋の楽しみとして、さまざまな世代に浸透しています。
全国の栗の生産地で厳選された洋菓子「モンブラン」を持ち寄り、日本一を決めるイベントも茨城県笠間市・長野県小布施町・静岡県掛川市・岐阜県恵那市・京都府京丹波町・高知県四万十町・熊本県山鹿市の7産地の連携により開催されました。生産地同士が力を合わせて栗業界を盛り上げていく「産地間連携」も注目されています。
栗カッターなど、硬い皮に手こずる栗調理の負担を軽減してくれるグッズも増えています。秋に「栗」を楽しむ方は、この先ますます増えそうです。
撮影:平瀬夏彦
- *検索頻度(SI):Search Indexの略で、1000回あたりの検索頻度のこと。
- *2024年の値は期中のため未確定値です。
2025年の見通し
簡単・時短からマインドが移行
料理を健康とコミュニケーションが
得られる、
ポジティブなものと捉える
「あたらしい家庭料理スタイル」
がトレンド
新しいトレンドを探すために、クックパッドで今年検索頻度が上昇しているキーワード1000件を精査しました。料理を「辛い、大変なもの」ではなく、ポジティブに捉え楽しんでいる「あたらしい家庭料理スタイル」を感じるキーワードが多くありました。
コロナが明け、出社が増え、共働き家庭が増加。平日は忙しいのでシンプルに料理を済ませ、休日にまとめて買い物と料理、身近な人とのコミュニケーションを食を通じて楽しむライフスタイルが、上昇キーワードから浮かんできました。
日本古来の野菜や魚食文化を、健康的かつ合理的なスタイルで忙しい日々に上手に利用。一方でタコスパーティー、栗しごとなど、料理とそこから生まれるコミュニケーションを、休日に仲間や家族と楽しむ。
2025年のトレンドは2024年につづき健康志向、そしてコミュニケーションが生まれる料理となりそうです。
- クックパッド株式会社
広報兼食リサーチャー - 小堀彰子
男子3兄弟の母。12年間の専業主婦生活を経て再就職。2022年PRアワードグランプリゴールド受賞。「たべみる」データと市場を照らし合わせ分析、流行予測を発信中。弁当歴25年、趣味は道の駅とスーパー巡り。
選定基準
食トレンド予測は、日本最大のレシピサービス「クックパッド」の検索・アクセスデータ*1 や、ニュースメディア「クックパッドニュース」*2、SNS、各種メディアで話題となったトピックス、有識者が注目する動向などを元に、クックパッドが独自に選出しています。
- *1:クックパッド 食の検索データサービス「たべみる」https://ad.cookpad.jp/tabemiru
日本最大の料理レシピサービス「クックパッド」の検索・アクセスログデータを活用した、明日の食が見えるビッグデータサービスです。食材・地域・季節・食用シーン(誕生日や運動会など)といったさまざまな切り口で分析を行うことができます。 - *2:ニュースメディア「クックパッドニュース」https://news.cookpad.com/
「料理って、おもしろい。」をコンセプトにした月間PV約4000万、SNSの累計フォロワー数約900万人の料理ニュースメディアです。2014年にスタートし、レシピ紹介記事をはじめ、食の専門家による寄稿コラムやインタビュー記事、SNSやエンタメ業界の料理トピックなど、毎日の料理を楽しみにする情報を発信しています。自社サイトのほかLINE NEWSやYahoo!ニュース、SmartNewsをはじめとしたさまざまな外部メディアやプラットフォームにも記事を配信しています。